12/06
2023
論文・公表
ひらた中央病院リハビリテーション科が実施してきた「川内村民の方に対する通所リハビリテーション」の論文が、「Fukushima Journal of Medical Science」に掲載されました。
掲載サイト:https://doi.org/10.5387/fms.2023-01
発表誌:Fukushima Journal of Medical Science
発表日:2023/11/11(オンライン公開)
論文題目:Outpatient rehabilitation for an older couple in a repopulated village 10 years after the Fukushima nuclear disaster :An embedded case study
著者:齋藤勇多, 佐藤空楽, 西川佳孝, 小黒文弥, 森山信彰, 佐藤圭一郎, 小橋友理江, 澤野豊明, 尾崎章彦, 中山健夫, 坪倉正治, 安村誠司, 酒井将平
・原子力災害後の地域リハビリテーションの役割については、ほとんど情報がない。今回、2011年の福島原発事故後に復興した地域に住む高齢夫婦が通所リハビリテーションを受けた症例を報告した。
・84歳の女性がアルツハイマー病の夫の介護中に転倒して転子部骨折を負い、人工股関節全置換術(THA)を受けた。85歳の夫は、妻の入院後、認知症の行動・心理症状(BPSD)が悪化した。夫婦は送迎サービスを利用して近隣の村の通所リハビリ施設でリハビリテーションを受けた。その結果、女性の術後の不安は和らぎ、身体機能も改善した。さらに、夫のBPSD症状は軽減した。
・妻はTHA後の身体機能の改善、夫はリハビリテーション後のBPSDの軽減が認められた。災害後の資源が乏しい地域では、高齢者は周辺地域で利用可能な通所リハビリテーションサービスを活用することが有益かもしれない。
和文報告書はこちらからご覧いただけます ▼